猫の引っ搔き傷に『オロナイン』は有効か?また『リンデロン』とは何か?

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「猫のひっかき傷・オロナイン」というワードが目に入ったので、猫に引っ掻かれた傷は『オロナインH軟膏』を塗っておけば治るのか?と不思議に思ったので調べてみた。

及び『リンデロン』についても調べてみた。

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猫の引っ搔き傷に『オロナイン』は有効か?

結論から言うと、ごく浅いひっかき傷には「オロナインH軟膏」でも良いかもしれませんが、化膿して膿が出ているようならダメなようです。

以下の引用をご覧ください。

傷と言えばオロナイン!万能薬だから使っていいの?

オロナインH軟膏と言えば、日本人で知らない人はいないくらいの知名度と信頼度ですよね。ただ、勘違いしてはいけないのは、万能薬ではないと言う事です。何だか昔から、擦り傷でも切り傷でも「オロナインつけとけば治る!」と信じてきていませんか?

たしかにオロナインは、はば広く使えるので万能薬だと思いがちです。幅広く使えると言う事は、特に害がないと言うことにもつながるので、傷につかう場合は治療というより、傷口と空気を遮断して痛みを軽減させるもの。と言う役割が一番大きいかもしれません。

成分的には「皮膚を少し保護しながら、少し消毒もする」と言ったところです。ある程度の傷ならそれで十分なのです。そのため、どんな傷にも使える薬として長い間重宝されています。

ただし、最近の治療では、傷口を消毒しない方が治りが早く、跡も残りにくいと言われています。消毒により、有害な細菌と一緒に治癒力を持った自分の免疫細胞まで一緒に死滅させてしまうからです。

なので、オロナインを使うかどうかは自己判断になりますが、もしも、化膿してくるなどの症状が出てきたなら、オロナインでは治りません。オロナインには抗生物質が入っていないからです。化膿を止めるには抗生物質が必要になります。

オロナインは傷薬と言うより、最近は美容に良いと噂になっていますね。ニキビが治ったり乾燥肌が潤うなど、依然として老若男女に受けるオロナインって本当にすごいです。

引用元:クリニックケア

オロナインH軟膏には抗生物質が入ってないんですね。だったら化膿している傷には効果はありませんね…

猫の深い引っ搔き傷に『オロナイン』は無効。では何が良いのか?

色々検索しても「オロナインが猫のひっかき傷に有効」という情報はありませんでした。

では猫に引っ搔かれて深い切り傷になったり、化膿したり、体調不良になったりしたらどうすれば良いのでしょうか。次に解説していきます。

猫のひっかき傷とその医学的対処

猫のひっかき傷による感染症は、見過ごされがちですが、医学的には重要な注意が必要です。特にバルトネラ菌による猫ひっかき病、パスツレラ症、カプノサイトファーガカニモルサス感染症など、多岐にわたる病原体が関与しており、適切な対処が求められます。

猫ひっかき病の詳細

症状の進展:

  • 初期: 傷口には紅斑性丘疹が現れ、これは通常、猫による引っかきまたは咬み傷から3日から10日で発生します。
  • リンパ節の変化: 感染した部位に近いリンパ節が腫れ、圧痛を伴い硬くなります。これは通常、傷から2週間以内に発生します。
  • 後期: リンパ節は軟化し、場合によっては瘻孔が形成され膿が排出されることがあります。

合併症:

  • 重症の症例では、神経系や肝臓、脾臓に損傷を与える可能性があり、特に免疫力が低下している場合には生命を脅かす状況に至ることもあります。

治療手順

  1. 洗浄と消毒:
    • 傷口は直ちに流水で洗い、軽度の石鹸を用いて周囲を清潔にします。これにより、バクテリアの量を減少させ、感染のリスクを低減します。
    • 傷口にはトリプル抗生物質軟膏(ネオスポリンなど)を適用し、1日に3回まで再塗布を行います。これにより、猫の口腔内や爪に存在する可能性のあるバクテリアから保護します。
  2. 医師の介入:
    • 表面的な傷以外の場合、特に傷が深い、または感染の兆候が見られる場合(痛み、腫れ、発赤)、速やかに医療機関を受診します。
    • 抗生物質の内服が必要な場合は、通常、アムクシシリンとクラブラン酸の組み合わせ(オーグメンチン)が処方されます。これは1日2回、7〜10日間服用します。

猫のひっかき傷による他の感染症の詳細

  1. パスツレラ症:
    • 症状には、傷口の急速な腫れや痛みが含まれ、猫の口腔内に普遍的に存在するパスツレラ・ムルトシダが原因です。
    • 治療には、感染部位の洗浄と広域スペクトル抗生物質の使用が含まれます。
  2. カプノサイトファーガカニモルサス感染症:
  • この感染症は、猫の唾液中に存在する菌によって引き起こされ、主に傷口を通じて人間に伝染します。非常に深刻な症状を引き起こすことがあり、敗血症や髄膜炎などの重篤な合併症をもたらす可能性があります。
  • 感染症が疑われる場合、抗生物質による治療が迅速に行われ、場合によっては入院が必要になることもあります。致死率が高いため、早期発見と治療が極めて重要です。

猫のひっかき傷に関連する体調不良と初期症状

猫ひっかき傷から生じる感染症には、初期症状として一般的な体調不良が伴うことが多いです。これらは、単に物理的な傷害だけでなく、感染症によるものである場合があります。

猫ひっかき病の初期症状

  • 局所的な症状: 傷口やその周辺の皮膚で赤みや腫れが見られ、触れると痛みを感じることがあります。紅斑性丘疹が現れ、場合によっては膿を含んだリンパ節の腫れが伴います。
  • 全身症状: 発熱、倦怠感、食欲不振、頭痛などの症状が見られることがあります。これらはリンパ節の腫れと同時にまたはそれに続いて発生することが一般的です。
  • リンパ節の腫れ: 特に傷口に近いリンパ節が硬く腫れることがあり、圧痛を伴います。このリンパ節の腫れは感染の広がりを示す重要な兆候です。

パスツレラ症とカプノサイトファーガカニモルサス感染症の初期症状

  • パスツレラ症: 傷口が急速に赤く腫れ上がり、痛みを伴います。感染が進行すると、熱を持ち、局所的なリンパ節も腫れることがあります。
  • カプノサイトファーガカニモルサス感染症: 初期症状はパスツレラ症に似ており、傷口の急速な腫れと痛みが特徴です。しかし、この感染症は敗血症や髄膜炎などの重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、より迅速な医療介入が求められます。

予防対策

  • ペットの衛生管理: 定期的なノミ駆除とワクチン接種が重要です。これにより、猫が感染症のキャリアになるリスクを低減します。
  • 傷口の即時処置: 猫に引っかかれたり咬まれたりした場合は、すぐに傷口を洗浄して消毒することが感染症の予防につながります。
  • 医療機関の利用: 不明な猫による傷や、感染が疑われる症状が見られる場合は、適切な医療の提供を受けることが重要です。

ペットとの安全な接触

  • 猫との接触は多くの喜びを提供しますが、適切な予防策を講じることで健康リスクを最小限に抑えることができます。特に子供や免疫力が低下している人は、猫との直接的な接触を避けるか、最小限に抑えることが推奨されます。

まとめ

猫のひっかき傷による感染症は初期段階で適切な対応を行うことが非常に重要です。初期症状を見逃さず、早期に医療機関での診断と治療を受けることが、合併症のリスクを最小限に抑える鍵となります。

猫のひっかき傷は、単純な傷よりもはるかに複雑な医学的考慮が必要です。適切な予防と早期の医療介入により、感染症のリスクを大幅に低減できます。ペットの健康管理と傷口の即時処理が、これらのリスクを管理する上での鍵となります。

『リンデロン』とは何か?

主にリンデロン-VG軟膏のことで、ステロイド剤と抗生物質が配合された塗り薬のことである。

但し、リンデロン-VG軟膏は市販されていません。

リンデロン-VG軟膏は医療用医薬品であるため、医師の処方箋が必要です。

リンデロンVGの詳細な解説:効果、使用方法、および副作用

リンデロンVGは、皮膚疾患の治療に広く用いられる薬剤で、その効果は湿疹、火傷、アトピー性皮膚炎などの様々な症状に及びます。この薬剤は、ステロイドと抗生物質を組み合わせた強力な治療オプションを提供し、広範囲の皮膚問題に対して効果的に作用します。

有効成分とその作用メカニズム

  1. ベタメタゾン
    • カテゴリー: ステロイド薬
    • 機能: ベタメタゾンは、副腎皮質ホルモンの一種であるステロイドから派生した薬剤です。この成分は炎症を抑制し、アレルギー反応による皮膚のかゆみや赤みを軽減します。
    • ランク: リンデロンVGはステロイドの強度で5段階中の3段階目に位置し、「強力」クラスに分類されます。
  2. ゲンタマイシン
    • カテゴリー: アミノグリコシド系抗生物質
    • 機能: ゲンタマイシンは細菌のタンパク質合成を妨げることで、感染症の原因となる細菌を殺菌します。これにより、二次感染のリスクを軽減し、治療プロセスを加速させます。

製剤の形態と適用

リンデロンVGは軟膏、クリーム、ローションの三つの形態で提供されますが、皮膚への刺激が少ない軟膏が最も一般的に使用されます。これらの形態は、患者の具体的な症状や患部の状態に応じて選ばれ、適切な治療を提供します。

正しい使い方

  • 適用部位の清潔: 使用前には、治療部位を清潔にし、乾燥させることが重要です。
  • 薬剤の塗布: 小豆大の軟膏を患部に薄く均一に塗り、軽くマッサージして皮膚になじませます。一日2回程度の使用が推奨されています。
  • 使用期間: 長期間の連続使用は副作用のリスクを高めるため、医師の指示に従い、必要な期間のみ使用します。

副作用と注意点

  • ベタメタゾン由来: 長期使用による皮膚の薄くなる現象(皮膚萎縮)、色素沈着、副腎機能の抑制など。
  • ゲンタマイシン由来: 長期間の使用は耐性菌を生じさせる可能性があります。また、局所的には赤みやかぶれなどの刺激反応が起こること

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