チコちゃんに叱られる!で解明!?『猫はなぜかわいいのか?』【ベビーシェマ特性】【科学的根拠】

おもしろ

「猫は何故かわいいのか?」が科学的に解明されました。それは【ベビーシェマ特性】というものらしいのです。

2020年12月25日放送のNHK番組「チコちゃんに叱られる!」で取り上げられた問題が『猫は何故かわいいのか』でした。

チコちゃんの「なんで猫はカワイイの?」からのスタートです。

チコちゃんに叱られる!で解明!?『猫はなぜかわいいのか?』

猫のかわいさの秘密と「ベビーシェマ」理論の解説

猫がなぜかわいいと感じられるのか、その理由には科学的な背景があります。この興味深いテーマを解説するため、動物の行動学に精通した専門家、今泉忠明先生が登場します。先生によると、猫のかわいさを決定づけているのは「ベビーシェマ」という概念が大きく関与しています。

ベビーシェマとは何か?

ベビーシェマは、人間を含む多くの哺乳類の赤ちゃんが共有する一連の特徴を指します。これには以下のような特性が含まれます:

  • 頭部が体に対して大きいこと
  • 顔の丸みを帯びた輪郭
  • 相対的に大きな目が顔の下部に位置すること
  • 小さな鼻と広い額
  • 体が柔らかく、短い手足を持つこと

これらの特徴は、赤ちゃんの未発達な身体的特徴として現れ、見る者に保護欲を刺激します。これが、人間が猫を含む動物の赤ちゃんを見たときに「かわいい」と感じる心理的な基盤となっています。

猫のベビーシェマ特性

猫は特に、成長してもベビーシェマの特徴を多く保持しています。例えば、猫は成犬に比べて成猫でも頭部の形があまり変わらず、目も大きく保たれるため、人間の赤ちゃんと似たような愛らしい外見を維持します。さらに、猫の行動にも子どもっぽさが残り、これが彼らの魅力をより一層引き立てます。

ベビーシェマの普遍性

今泉先生によると、ベビーシェマに対する反応は人間特有のものであり、他の動物は猫を可愛らしいと感じるのではなく、単に仲間と認識しているだけだとのこと。しかし、世界中で撮影された様々な動物が猫と親しげに接する動画からは、猫のこの特性が他種間でも何らかの影響を与えている可能性が示唆されます。

研究と実験

海外で行われた研究では、猫の画像を用いてベビーシェマの度合いを変えた実験が行われました。この実験では、ベビーシェマ特性が強調された猫の画像がより多くの人に「かわいい」と評価される結果となり、この理論の有効性を裏付けています。

猫のかわいさがなぜ人々を魅了するのか、その答えは彼らが持つ永遠の子どものような特性にあります。猫が大人になっても赤ちゃんのような外見を保つことが、私たちの保護本能を刺激し、愛おしいと感じる要因となっています。

今泉先生の見解

今泉先生は、人間が猫を「かわいい」と感じるのは、実は猫が意図的に進化した結果ではなく、たまたま人間が自然に持つ保護本能に訴えかける特性を猫が持っていたためだと説明します。彼の言葉によれば、「かわいい」とは人間の主観であり、猫の特性が偶然にも我々の感情に強く訴えるのです。

また、猫が他の動物にも愛される現象についても触れ、これが単に動画で見るほど単純な現象ではなく、異種間での誤認識や一種の社会的な相互作用が起こっている可能性があることを示唆しています。これにより、「ベビーシェマが他の動物にも影響を与えるか?」という疑問に対しては、ベビーシェマが人間特有の感情反応であることを再確認しつつも、動物間での不思議な関係性について更に探究すべき問題としています。

総括

猫のかわいさが科学的な解析を通じても解明されてきた今、私たちは彼らがただのペット以上の存在であることを理解し始めています。彼らの持つベビーシェマ特性は、人間が無意識のうちに反応する深い心理的要素を刺激し、私たちの生活に深い喜びをもたらす源となっています。だからこそ、猫は多くの人々にとって単なる動物以上の特別な存在であり続けるのです。

このようにして、猫の「かわいさ」は科学的な根拠に裏打ちされながらも、その魅力が多くの人々に愛される理由となっています。それは単に見た目の愛らしさだけでなく、彼らの行動や特性が私たちの心に深く響くからに他なりません。

今泉 忠明(いまいずみ ただあき、1944年 – )は、日本の動物学者、文筆家。東京都生まれ

上野動物園で動物解説員を務め、のち伊豆高原ねこの博物館館長。他に日本動物科学研究所所長、日本ネコ科動物研究所所長。

ウィキペディア:今泉 忠明

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