「このフードで、本当にうちの子は元気でいられるんだろうか?」
猫のごはん選びに迷ったとき、多くの飼い主が立ち止まって考えるこの疑問。その答えのカギを握るのが「総合栄養食」というキーワードです。
実はキャットフードのパッケージには、愛猫の健康を守るための“秘密のサイン”がぎっしり詰まっています。
この記事では、総合栄養食の正体とその見分け方、そして健康を守るために知っておきたいパッケージの読み方を徹底解説。
あなたの選択が、きっと今日からもっと自信に変わります。
総合栄養食とは?──ただのごはんじゃない「完全食」

「総合栄養食」とは、猫がそのフードと水だけで健康を維持できるように栄養バランスが整えられた食事のことです。
これは単なる「猫用ごはん」ではなく、人間でいうところの“完全栄養食”に近い存在。
具体的には、猫が必要とする以下のような栄養素がすべて適切な割合で含まれています:
- タンパク質(動物性中心)
- タウリン(猫に必須)
- ビタミン類(A・D・E・B群など)
- ミネラル(カルシウム、リン、亜鉛など)
- 脂肪酸(オメガ3/6)
- 食物繊維
- 水分(ウェットフードの場合)
この「総合栄養食」という表記があることで、そのフードだけで健康を維持できることが保証されているわけです。
総合栄養食の基準は誰が決めてるの?【AAFCOとは】
キャットフードの基準としてよく目にするのが「AAFCO(アフコ)」という表記。
これはアメリカ飼料検査官協会(Association of American Feed Control Officials)の略で、世界的にも信頼されているペットフードの栄養基準ガイドラインです。
多くの日本製フードもこのAAFCOの基準を参考にしており、以下のような表記がある場合は基準を満たしていると判断できます:
【AAFCOの基準を満たした総合栄養食です】
【AAFCOに準拠した栄養基準に適合】
このような文言がパッケージに記載されているフードは、信頼性が高いといえるでしょう。

総合栄養食と一般食・おやつの違いとは?
| フードの種類 | 内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| 総合栄養食 | 健康維持に必要な栄養素がすべて入っている主食用フード | メインとして与えるべき |
| 一般食 | 一部の栄養は含まれているが、それだけでは栄養が不十分 | トッピングや補助用 |
| おやつ(間食) | 栄養バランスを考慮していない嗜好品 | 与えすぎ注意 |
つまり、毎日の主食として選ぶなら「総合栄養食」一択です。
「一般食」「おやつ」は、味変やご褒美として活用しましょう。

パッケージでチェックすべき5つのポイント
① 総合栄養食の記載があるか
まず最も大切なのが「総合栄養食」の明記です。パッケージの表面や裏面に
この製品は総合栄養食です
という記載があるか必ずチェックしましょう。
② 対象ライフステージ
猫の年齢・ライフステージに合わせて栄養バランスが異なります。
- 子猫用(Kitten):成長に必要な高たんぱく・高エネルギー設計
- 成猫用(Adult):体重管理やバランス重視
- シニア猫用(Senior):腎臓や消化機能に配慮
例:
この製品は成猫用の総合栄養食です(1歳以上)
③ 成分表示と保証分析値
栄養素の割合が記載されている欄をチェック。
- 粗タンパク質:30%以上(高品質フードの場合)
- 粗脂肪:15%前後
- 粗繊維:3%以下
- 灰分(ミネラル):7%以下
ここで「粗」とつくのは、分析上の概算値であることを示しています。
④ 原材料の順番
原材料は使用量が多い順に表示されています。
例:
チキン、米、動物性油脂、コーングルテンミール、タウリン…
最初に「肉類」などが来ているかがポイント。穀類が先に来る場合は注意が必要です。
⑤ 原産国と製造元
ペットフードは安全性が最も重要。信頼できる国・メーカーかどうかも要チェック。

よくある疑問Q&A
Q:安いフードでも「総合栄養食」と書かれていれば安心?
→ A:栄養基準は満たしている可能性はありますが、**原材料の質(副産物・人工添加物など)には差があります。**信頼できるメーカーを選ぶことが重要です。
Q:「一般食」だけを与え続けたらどうなる?
→ A:栄養が不足し、被毛トラブル・肥満・病気の原因になります。必ず総合栄養食をメインに。
Q:「手作りごはん」は総合栄養食になる?
→ A:特別な知識と栄養設計が必要です。市販のフードより難易度は高く、自己判断は危険です。
まとめ|パッケージは猫の健康の「設計図」
キャットフードのパッケージには、あなたの愛猫の未来を左右する情報が詰まっています。
「総合栄養食」と書いてあるだけでなく、
- 対象年齢
- 成分バランス
- 原材料の質
- 信頼できるメーカーか
などを総合的にチェックすることで、本当に安心できるフードを選ぶことができます。
迷ったら、まずは「総合栄養食」と明記され、肉類が主原料のものを選びましょう。
パッケージの裏側は、あなたの猫にとっての“食の履歴書”。今日からでも、ぜひチェックしてみてください。

AAFCO基準適合・猫用総合栄養食 ⇧


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